
「ObsidianをスマホやPCで同期したいけど、公式のObsidian Syncって有料なの? 無料で代わりに使えるサービスはないの?」
こんな疑問を持つ人は多いはずです。
Obsidian Syncは、公式が提供する安全性の高い同期サービス。
暗号化やバージョン履歴など便利な機能が揃っていますが、月額課金制のため「お金を払う価値があるのかどうか」で悩む人も少なくありません。
そこで本記事では、Obsidian Syncの料金・容量・制限を整理しつつ、iCloudやGoogle Drive、Syncthingなどの無料代替手段も徹底比較します。
あなたが「課金して安心を取るか、無料で工夫するか」を判断できるよう、メリット・デメリットまで分かりやすく解説していきます。
Obsidian Syncとは?基本機能とできること
Obsidian Syncは、Obsidian公式が提供している有料の同期サービスです。
単にファイルをクラウドに置くだけでなく、セキュリティ・安定性・履歴管理に強みがあります。
具体的には、次のような機能が利用できます。
複数デバイス間での自動同期
Windows・Mac・Linux・iPhone・Androidといった異なる環境でも同じVaultをシームレスに利用可能。
ネット接続がなくてもローカルで編集でき、再接続時に自動で同期されます。
エンドツーエンド暗号化
データはAES-256で暗号化され、第三者はもちろん、Obsidianの運営側も内容を閲覧できません。
プライバシーを重視するユーザーにとって大きな安心材料です。
バージョン履歴と復元機能
ノートの変更履歴を保存し、過去の状態にいつでも戻せます。
誤って削除したり内容を消してしまった場合でも、数クリックで復元可能。
Selective Sync(選択的同期)
フォルダ単位で同期対象を設定できるため、不要なファイルや大容量データを除外して効率的に使えます。
テーマやプラグイン設定も共有できるのが便利なポイント。
チーム共有にも対応
特定のVaultを他ユーザーと共有できるため、研究グループや小規模チームでの共同作業にも活用できます。



要するに、Obsidian Syncは「ただのクラウド保存」ではなく、ノート管理を安心・快適にするための公式ソリューションです。
Obsidian Syncの料金と価格(無料で使える?)
結論から言うと、Obsidian Syncは完全無料では使えません。
Obsidianの開発元が提供する有料オプションで、利用にはサブスクリプション契約が必要です。
料金プラン(2025年現在)
Standardプラン | Plusプラン | |
---|---|---|
月額 | 4ドル(年払い) | 8ドル(年払い) |
Vault数 | 1つ | 最大10個 |
容量 | 1GB | 10GB(追加購入で最大100GBまで拡張可能) |
最大ファイルサイズ | 5MB | 200MB |
バージョン履歴 | 1か月 | 12か月 |
無料で使えない理由
Obsidian Syncはクラウドストレージや暗号化システム、バージョン管理といった「運営コストがかかる機能」を提供しているため、無料プランは用意されていません。
ただし、iCloudやGoogle Driveなどの外部ストレージを使った「代替同期方法」なら無料で利用可能です。
トライアルはある?
過去には一部ユーザーに無料トライアルが配布された事例がありますが、現在は基本的にサブスク契約が前提です。
長期的に利用する場合は年額払いの方が割安になります。
Obsidian Syncの容量・制限
Obsidian Syncを選ぶ際に気になるのが「どれくらい保存できるのか」「大きなファイルは扱えるのか」といった容量や制限です。
ここを理解しておくと、他サービスとの比較がしやすくなります。
容量上限
- Standardプラン:1GB
- Plusプラン:10GB(必要に応じて最大100GBまで拡張可能)
テキスト主体のノートアプリなので、数GBあれば通常利用には十分です。
ただし、PDFや画像を大量に保存する使い方をすると上限に達しやすくなります。
最大ファイルサイズ
- Standard:5MBまで
- Plus:200MBまで
研究資料や画像を添付する程度なら問題ありませんが、大容量の動画や高解像度の画像をVaultに入れる場合は制限に引っかかります。
バージョン履歴
- Standard:過去1か月分の変更を保存
- Plus:最大12か月分の履歴を保存
誤ってノートを消してしまったときに復元できるのは大きな安心材料。
履歴を長期間残したい人はPlusプランの方が安心です。
デバイス数
利用できるデバイス数には大きな制限はなく、同じアカウントで複数端末に同期可能です。
PCとスマホの両方で利用するユーザーが多いでしょう。



要するに、テキストベースの利用なら容量は十分だが、画像やファイルを多用するならPlus推奨という感じですね!
Obsidian Syncを使うメリット・デメリット
Obsidianを複数端末で使うなら「iCloudやGoogle Driveで代替できるのでは?」と思う人も多いはず。
実際に公式のObsidian Syncを使うことで得られるメリットと、注意すべきデメリットを整理してみましょう。
メリット
エンドツーエンド暗号化で安全
外部クラウドに置く場合と違い、Obsidian SyncはAES-256で暗号化され、運営側でも中身を閲覧できません。
プライバシー重視派には大きな安心感があります。
バージョン履歴と復元機能
ノートを誤って消したり上書きしてしまっても、過去の状態に戻せるのは公式ならでは。
履歴保存期間が長いPlusプランならバックアップ代わりにもなります。
Selective Syncで効率的
フォルダ単位で同期対象を選べるため、大容量ファイルや不要な資料を除外してスッキリ管理可能。
プラグインやテーマ設定も同期できるのも地味に便利です。
安定性とサポート
サードパーティの同期ツールよりも動作が安定しており、公式サポートが受けられるのも安心材料。
デメリット
有料(完全無料ではない)
Standardで月4ドル、Plusで月8ドルと、ノートアプリの同期にしては割高と感じる人も。
容量制限がある
Standardは1GB、Plusは10GB。テキスト中心なら問題ないが、画像やPDFを多用すると容量不足になりやすい。
共有には相手も契約が必要
チームや他ユーザーとVaultを共有したい場合、相手側にもSync契約が必要。
気軽な「無料共有」はできない。



つまり、「安心・安定をお金で買う」サービスと考えると分かりやすいです。無料代替もあるけれど、セキュリティや復元機能を重視するなら公式Syncに軍配が上がります。
無料でObsidianを同期する方法(代替サービス)
「有料Syncは魅力だけど、できれば無料で同期したい」という人も多いはず。
実際、Obsidianはローカル保存型アプリなので、外部クラウドやツールを組み合わせれば無料で同期を実現できます。
代表的な方法を紹介します。
1. iCloud(Appleユーザー向け)
- 対応環境:Mac、iPhone、iPad
- 特徴:Appleデバイスを使っているなら最も手軽。VaultをiCloudフォルダ内に置くだけで同期可能。
- 注意点:WindowsやAndroidとの相性は悪く、複数プラットフォーム利用には不向き。
2. Google Drive / OneDrive
- 対応環境:Windows、Mac、Android(iOSでも一部可)
- 特徴:クロスプラットフォームで利用でき、無料枠でも数GBまでは十分。
- 注意点:リアルタイム同期にラグが出やすく、編集中に競合ファイルが発生する場合あり。
3. Syncthing(オープンソース)
- 対応環境:Windows、Mac、Linux、Android(iOSは非公式アプリが必要)
- 特徴:無料のオープンソースP2P同期ツール。クラウドを経由せず端末同士で直接同期できるため、セキュリティ面でも安心。
- 注意点:導入の手間が大きく、ITリテラシーがないと設定でつまずく可能性大。
4. Git + Obsidian Gitプラグイン
- 対応環境:クロスプラットフォーム
- 特徴:ノートをGitリポジトリとして管理できる。バージョン管理や共同編集にも向く。
- 注意点:Gitの知識が必須で、初心者には敷居が高い。
まとめると、無料で同期するなら、
- Apple製品オンリー → iCloud
- クロスプラットフォーム派 → Google Drive / OneDrive
- セキュリティ重視・技術に強い人 → SyncthingやGit
といった選び方になります。
スマホとの同期(iPhone・Android)
Obsidianを本格的に使い始めると、PCだけでなくスマホでもノートを編集したくなります。
出先でメモを取って、家や仕事場のPCとすぐ同期できれば、情報整理の効率は格段に上がります。
iPhoneの場合
Obsidian公式アプリをApp Storeからインストール
Vaultを iCloud Drive内 に置いておけば、自動的にiPhoneとMac間で同期されます。
ただし、Windowsとの同期は不可。複数環境で使いたい場合はGoogle DriveやObsidian Syncを利用する必要があります。
Androidの場合
Obsidian公式アプリをGoogle Playからインストール
Vaultを Google DriveやOneDriveの同期フォルダ に置けば、PCとの同期が可能。
ただし、リアルタイム性が弱く、ファイル競合が発生することもあるため注意。
Obsidian Syncを利用する場合
公式Syncなら、iOS・Androidともにアプリから 同じアカウントでログインするだけで同期が完了します。
端末間で暗号化された状態でやり取りされるため、安全性・安定性は他のサービスよりも高め。
ポイントまとめ
- Apple製品ユーザー:iCloudで十分。
- Windows+Androidユーザー:Google DriveやOneDriveを使うか、公式Syncが安心。
- 複数環境で安定利用したい人:Obsidian Syncがベスト。
どれを選ぶべきか?公式Syncと代替サービスを比較
「結局どれを使えばいいの?」と迷う人向けに、公式Syncと代替手段の特徴を比較してみましょう。
利用環境や目的によって最適解は変わります。
公式Obsidian Sync
メリット
- エンドツーエンド暗号化でセキュリティが高い
- バージョン履歴・復元機能が便利
- デバイス間の同期が安定して高速
- 設定(テーマやプラグイン)も同期できる
デメリット
- 有料(月4ドル〜)
- 容量制限あり(Standardは1GB、Plusでも10GB)
- Vault共有には相手も契約が必要



「安心・安定をお金で買いたい人」や「ビジネス利用・チーム利用」におすすめ
iCloud(Appleユーザー向け)
- メリット:Mac・iPhone・iPad間の同期がシンプルで安定
- デメリット:WindowsやAndroidでは使いづらい



Apple製品だけで完結する人向け
Google Drive / OneDrive
- メリット:無料枠でも十分な容量、クロスプラットフォーム対応
- デメリット:同期速度が遅い/ファイル競合が発生しやすい



コストをかけずにWindows+スマホで使いたい人向け
Syncthing(オープンソース)
- メリット:無料、クラウド不要でセキュア
- デメリット:導入・設定が複雑、初心者にはハードル高め



技術に強く、完全無料&自己管理したい人向け
Git + Obsidian Gitプラグイン
- メリット:履歴管理・共同作業がしやすい
- デメリット:Gitの知識が必須、初心者には難しい



開発者やGitに慣れている人向け
比較表まとめ
方法 | 費用 | セキュリティ | 安定性 | 導入の手軽さ | 向いている人 |
---|---|---|---|---|---|
公式Sync | 有料(月4〜8ドル) | ◎ | ◎ | ◎ | 安定重視・チーム利用 |
iCloud | 無料 | ○ | ◎(Apple限定) | ◎ | Appleユーザー |
Google Drive/OneDrive | 無料 | ○ | △ | ○ | 複数環境で無料派 |
Syncthing | 無料 | ◎ | ○ | △ | 技術に強い人 |
Git + プラグイン | 無料 | ◎ | ○ | × | 開発者・上級者 |
結論
- 無料で十分 → iCloud / Google Drive
- 自己管理でも構わない → Syncthing / Git
- 安全性・安定性・復元機能まで欲しい → 公式Sync
まとめ:Obsidian Syncはこんな人におすすめ
Obsidianを複数の端末で使うには、公式のObsidian Syncを契約するか、外部クラウドやツールを組み合わせる必要があります。
今回紹介した内容を振り返ると
公式Obsidian Sync
- セキュリティ・安定性・復元機能が欲しい人向け
- ビジネス利用やチームでの共同編集を考える人に最適
iCloud / Google Drive / OneDrive
- 無料でとにかくシンプルに同期したい人向け
- AppleユーザーはiCloudが最も手軽
Syncthing / Git
- 無料で高度な自己管理をしたい人向け
- 技術に強い、設定を楽しめる人におすすめ
最後に
「無料で十分か」「お金を払って安心を買うか」は利用環境と価値観次第です。
- 趣味での個人利用 → iCloudやGoogle DriveでOK
- 本格的にノートを資産化する・仕事で使う → Obsidian Sync一択
もし「Obsidianをこれから始めたい」という人は、まずはObsidianの始め方ガイドからチェックしてみてください。
そして、使い始めて「もっと快適にしたい」と感じたら、今回紹介した同期方法を試してみるといいでしょう。

